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Fanfiction 二次創作 封印の地|ミッシェルさんのユ・ウ・ウ・ツ

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ミッシェルさんのユ・ウ・ウ・ツ

ほむらさんに素敵なイラスト(*^^*)を描いていただきましたv

-◆--◆-妄想のお返しです-◆--◆-


行く当てもなく朝の市場をうろついていたアヴィンは、空腹を覚えて宿に戻ってきた。
いくらなんでも、ミッシェルも起き出している筈と思って。

「おはよう、ミッシェルさん。」
アヴィンは勢いをつけて扉を開けた。
だがすぐに後悔した。
ミッシェルは素肌にマントを羽織っただけの姿で寝台に腰掛けていたのだった。
「・・・・・・・・・」
うろたえる事さえ忘れてその場に固まってしまったアヴィンにミッシェルが言った。
「扉を閉めてもらえますか?人目がありますから。」
「あ、ああ・・・。」
あわてて扉を閉める。
ホッとする。
が、同時に、二人っきりという状況に置かれてしまったことにも気付く。
さっき自分も外に出てしまえばよかったのだ。
機転の利かない自分をアヴィンは呪った。

「おかえりなさい。」
ミッシェルが言った。いつものように穏やかに笑って。
「う、うん。」
目のやり場がなく、アヴィンは口の中でもごもごと答える。
着替えると言ってくれれば席をはずせるのに、彼は何も言ってくれない。
ただアヴィンを見つめているばかりだ。
「下で食事にしないか?」
チラッと、顔だけを見て言う。
「そうですね。すっかり遅くなってしまいましたね。」
ミッシェルはそう言うと、心まで見透かすような視線をやっとはずしてくれた。

彼が着替えるために立ち上がったところで、やっと次の言葉を押し出した。
「俺、外にいるから。」
返事も待たずに出て行こうとすると、後ろから呼ばれた。
「アヴィン。」
思わず、足を止める。
振り返って彼の目を見る度胸はなくて、そこに棒立ちになる。
「今以上を望むのは、私の身勝手ですか。」
いつも余裕たっぷりなのに、今のミッシェルには焦りのようなものが伺えた。
とっさに言葉が出て来ない。
思わず振り返って、彼の表情を探っていた。
そこにあったのは、アヴィンに向けられた切ないまでの瞳だった。
彼の気持ちが痛いほど伝わってきて、すぐに応えられない自分が歯がゆかった。

けれど、精一杯背伸びしても、彼には追い付かなくて。
側にいて、なすがままに流されることも許せなくて。
「俺が…あなたの気持ちに追い付くまで、待っててくれたら嬉しい。」
アヴィンはミッシェルに言った。
彼の瞳に、安堵の色が広がるのを目に収めて、アヴィンははにかんだ笑顔を返すと部屋から出て行った。

20020310


事のきっかけは、しんくロイド☆MIXのほむら様が描かれた、マント(だけ)着用のミッシェルさんのラフイラストでしたv しっかり妄想てんこ盛りのSSを書き上げてお送りしましたところ、上記の素敵なイラストをお返しにいただいたのです~v
もう、感動です~。絶対こんな格好をさらす事はないだろう、と思うのですが、だからこそ美味しいですよね~v朝起きたらお相手に逃げられていて、つまらない~と・・・そんな妄想をしてしまったのです。

そのときのSSにはミッシェルさんのお相手の名前は伏せてあったのです。なにせ、ここもまだ「白昼夢」くらいの軽~い物しかなかった頃でして。最近になって、二人のスタンスみたいなものが固まってきたので、名乗りを上げて告白(?)してもらいました。

ほむら様のラフイラストとカモミールが送りつけたSSは、しんくロイド☆MIX様の秘密研究所でご覧いただけます。頑張ってね。

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