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空の軌跡SC:クリアしての感想

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クリアしての感想

ちょうど一ヶ月かかりました。
長かったんですけど、途中でだれることなく、飽きることもなく遊べて楽しかったです。

発売直後、ファルコムの公式サイト内に空の軌跡開発者のインタビューが掲載されました。
それを読んで、制作者にとってもFC発売後とは違う、作り終わった充実感が満ちているな~と感じました。
シナリオ担当者のインタビューの時、朱紅い雫のリメイクの際切った旧版のオープンシナリオについて言及していました。
旧雫ファンとしては、それを読んだら猛烈にブレイサークエストをやりたくなったんですが、FCでもやってないし、データとして期限切れ情報は有意義だと思ったので今回は本筋だけにとどめました。

本筋のブレイサークエストだけでも、リベール各地の人々に触れ、なにがしかの記憶を残してくれてるんですよね。
FCで訪れたギルドにSCでまた訪れる。
それだけでも懐かしく、まるで自分が帰る場所を増やせたような喜びがありました。
旧雫のエル・フィルディンに感じた親近感と同じものなんだろうなと思います。
ロレントのゆったりした静けさ、ツァイスの騒音、ボースやグランセルの賑わい。
目を閉じて想像するだけで、その街角に立てるような、そんな親近感です。
同じように街の人に話し掛け、それぞれの暮らしを知っても、他の作品で、作品の中の街角に立てるような入り込み方はできないです。
ヴェルトルーナでもティラスイールでも。
作り方の違いでしょうし、私の好みでもあるんでしょう。

何はともあれ、エステル、大切な人を取り戻せて良かった。
ヨシュアの気持ちの変化は、正直ちょっと読み取れない部分もあったんですが、彼が、いつまた支配されるとも限らない自分に不安を抱いていたのかなと、クリアしてから思いました。
ヨシュア以上に分からなかったのはレーヴェです。
彼の行動の意味などはよくわかんなかったけど、カリンと同じ気持ちになってくれたのなら幸せかなと感じました。
あともう一人。
教授ですが、自分の能力に酔ってしまった変人ということで、よろしいんでしょうか?
イマイチすっきりしませんが、ヨシュアだけが特別なお気に入りということは、よーーっくわかりました。
FCから時間が空いたおかげで正視に耐えましたが、理性とか倫理観とかふっとばしてくれるキャラでしたね。
あのどこにアルバ教授の部分があったんだろうか。
いっそ、合図ひとつで引っ込む別人格だったら嬉しいのですが、FCラストのエステルとの会話では本人そのものの演技みたいだしなぁ…。
ちびキャラはSCでもかわいらしくて、もっぱらそっちを見るようにしてました。

戦闘バランスは、楽すぎず、辛すぎず、少し考えなくてはならない場面が多くて、やりがいがありました。
「天眼」はずっと装備していました。
コメントにヒントがあるので、対策を練るのがおもしろかったです。
バトルの面白さに引き替え、マップの方は単調でした。
一本道に枝が時々出ているだけでしたね。
プレイ中にマップを描いたのは温泉源流だけでした。
終章の舞台はすごかった。
あれの設計には時間を費やしたのではないかと思いました。

結社の執行者たちは意味不明でしたね。
こんな奴らに翻弄されていたのかと思うと情けなくなります。
まあ、まとめ役が教授じゃあ、集まったメンバーが勝手気ままでも仕方ないですかね。
それぞれのしがらみ、思い込みでしか行動しないという姿は、時代の写し鏡のような気もします。
そう思えば、一番年下のレンに一条の光明が見えたのは、良いことだったのかも知れません。

最後に。
親父さんが出しゃばりなのには、げんなりでした。
もっともっともっと控えめにして欲しかった。
娘を奪われる親父のあがきにしてはやりすぎです。

記 2006.4..9

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